明日をうたう 命ある限り
明日をうたう 命ある限り
<あらすじ>
-生涯にわたって病と闘い、神に祈り、
愛、そして生と死を見つめ続けた著者の奇跡。-
人生でもっともたいせつなこと。
胸の奥で静かに響く、
三浦綾子さん最後のメッセージ。
~単行本カバーより
<感想>
さて、この多忙を極めた年の大晦日の夜、私は俄然三十八度の熱を出したのである。
この本はこの一文で終わっている(絶筆)。執筆再開を願いながらも三浦さんはそれを叶えることができず、この世を去ってしまったのです。それを思うとこの先何を伝えたかったのかと考えてしまいます。
自伝「命ある限り」の続編という位置づけにあるこの一冊だが、以前にもまして病気のことがとても多く語られている。そしてそれはとても痛々しく感じるほどの症状の連続である。読んでいるこっちまで体が締め付けられるような気がしてならない。
でもそれを静かに受け入れ、何事にも感謝する姿勢にはとても頭が上がらない。正直言えば、文章に勢いがあまり感じられないが、でも病気に負けない強さというかピンとした姿勢が感じられる。いや病気に勝つとか負けるとかは越えた心境にあるような気がした。病気に負けないんだといった気負いもなくとても自然体で病気に向かっている、そうそう真似はできない姿勢である。
第八章の題は「死を覚悟して生きる」。三浦綾子さんは常に死を覚悟してものを書き、伝えてきたんだろうなと思った。
(2000/05/07 はまション)
<書籍情報>
「明日をうたう -命ある限り」
三浦綾子著
角川書店 1999/12/25発行 定価1300円
ISBN4-04-883509-2
<書籍購入>
